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TOP MESSAGE

社長メッセージ

代表取締役社長兼社長執行役員 犬飼 新

社会を支え、未来へ運ぶ
プライドと使命感。

代表取締役社長兼社長執行役員犬飼 新

物流で社会インフラを支え続けるオンリーワン企業

私たちJR貨物は、全国ネットワークの貨物鉄道輸送サービスを行う国内唯一の鉄道会社として、社会インフラである物流の幹線輸送を担い続けてきました。
貨物鉄道輸送には「一度に大量のモノを運べる」というメリットがあります。例えば貨物一列車、一人の運転士で10tトラック65台分の荷物を運ぶことができるのです。非常に効率的な輸送手段であり、ドライバー不足や長時間労働といった社会課題の解決にも繋がると期待されています。
貨物列車では、食料品や宅配便といった生活必需品から工業用品まで幅広く運んでいます。例えば、秋から冬にかけては、北海道からの「じゃがいも・たまねぎ」、春は九州からの「春野菜」、夏は「飲料」など季節によってさまざまなモノを運び、皆さんの生活を支えています。
また、石油輸送で地域のライフラインを支えることも、私たちの重要な役割となります。とりわけ関東の内陸地域への輸送シェアはとても高く、群馬県では90%以上を担っています。このようにJR貨物は、貨物鉄道輸送サービスを通じて日本の生活インフラ、社会インフラを支え続けているのです。

モーダルシフトからモーダルコンビネーションへ。輸送の最適化を加速

代表取締役社長兼社長執行役員 犬飼 新

鉄道は、極めて環境にやさしい輸送手段であることをご存じでしょうか?CO2の排出量で比較するとトラック輸送の約10分の1であり、環境問題が深刻化しカーボンニュートラルが叫ばれる昨今において、貨物鉄道輸送の重要性、必要性は増すばかりです。その中で私たちは、環境負荷のより少ない輸送モードへの転換、いわゆる鉄道への「モーダルシフト」を推し進めてきたわけですが、それをもう一段アップデートさせた「モーダルコンビネーション」という考え方で、新たな輸送サービスを展開しています。
輸送の方法にはそれぞれ特性があります。先にも述べましたが、鉄道は大量かつ中・長距離輸送に向いていますし、トラックは臨機応変な小口短距離輸送が得意で、石炭や鉄鉱石等、一度に大量に運ぶのであれば船、スピードを重視するのであれば航空機を利用するのが良いでしょう。こうした多様な輸送モードを、顧客のニーズや運ぶモノによって自在に組み合わせ、最適な輸送サービスとして提案する「モーダルコンビネーション」を推進していきます。
私たちは「中期経営計画2023」「長期ビジョン2030」の中で、「鉄道を基軸とした総合物流企業グループ」への進化を宣言いたしました。JR貨物グループの総力を結集して、効率的な物流を推進していきます。

総合物流企業グループ実現に向けた、「レールゲート」の全国展開

私たちは総合物流事業の推進として、鉄道ネットワークの強靭化と、貨物駅の物流結節点における機能向上を図っています。その中で特に力をいれているのは「レールゲート」の展開です。さまざまな輸送モードの結節点として、マルチテナント型の先進的物流施設である「レールゲート」を新たに建設し、トラックなどの他輸送モードと組み合わせて、集貨から保管、流通加工までをワンストップで行えるシームレスな物流サービスの提供を推進しています。2020年3月、東京貨物ターミナル駅構内に開業した「東京レールゲートWEST」を皮切りに、「東京レールゲートEAST」、さらには札幌貨物ターミナル駅に「DPL札幌レールゲート」が竣工しました。今後も、仙台・名古屋・大阪・福岡などへと全国展開してまいります。
また、ライフスタイルの多様化に対応した新たな輸送サービスの開発や、顧客起点の物流ソリューションを提案していくとともに、私たちのビジネスの基盤である安全性のさらなる向上、並びにAIやIoTといった先端テクノロジーの導入による効率化・省力化も推進していきます。
もう一つの事業の柱である不動産事業においては、自社用地での新規開発と既存物件の付加価値向上を図りながら、外部物件の購入による賃貸事業の推進や地域開発事業へも積極的に参入していきます。

必要なのは、守備範囲を積極的に広げ、自らボールを取りに行く貪欲さ

代表取締役社長兼社長執行役員 犬飼 新

今までお話しした通り、JR貨物はモノを運び、モノに価値を与えることで生活インフラ、社会インフラを支え続けてきました。そんな私たちが必要とする人財は、野球に例えていうなら「守備範囲を積極的に広げ、自らボールを取りに行く貪欲さ」を持った人。ぜひ、自分で責任を持ってやり遂げる強いオーナーシップ、自発性や柔軟性といった若い感性を、JR貨物という広大なフィールドで発揮してほしいと願っています。
物流を通じて産業や暮らしの進化を加速させたい!そんな想いを持った挑戦者、変革者たちを育て、ワークライフバランスを大切にし、社員一人ひとりにやりがいを持って働いてもらうため、人事制度も見直しました。
さらに今後はタレントマネジメント制度を導入し、社員一人ひとりが持つ能力やスキル、経験といった資産を、事業成長や個人の主体的なキャリア形成に最大限生かしていこうと考えています。

私は、貨物列車が走っているのを見るのが好きで、誇らしくも思います。なぜなら、駅、検修、保全、運転士など現場の力、営業、運輸、開発、経営企画、人事総務など企画・管理部門の社員など実に多くの社員の努力と情熱が結集してはじめて、一本の貨物列車として走ることができるからです。指定公共機関としての使命と持続可能な社会の実現に向けて、今日も明日も明後日も、JR貨物は走り続けます。