プロジェクトを牽引する喜びと、現場で汗を流しながら
つかむ喜びと。

岡本 学Manabu Okamoto

都市環境工学 修了

鉄道ロジスティクス本部 
保全工事部

PROFILE「人口減少時代に突入する日本において、鉄道貨物が果たせる役割は大きい」という想いから、2006年入社。以来、“保全工事”部門一筋。現在は、線路設備の更新計画や関連技術開発などに携わっている。

何もない、あたりまえの日々を築いていく。

学生時代は、津波や洪水などを中心に防災にまつわる研究をしていました。もともと人間の生活を安全で豊かにし、下支えするような分野に関心がありました。就職活動でも社会インフラに関わる仕事がしたいと考えていましたが、鉄道会社は当初、志望度が高いわけではありませんでした。特に鉄道貨物は昭和の遺物でいずれ廃れていく存在だという勝手なイメージがありました。でも調べてみると、それがまったくの誤解だったと気づきました。日本は人口減少時代に突入しています。生産年齢人口も明らかに減っていく。そのなかで、トラック65台分のモノを運転士一人で運ぶことができるという効率的で安全な物流手段は、これからの日本にとってこそ、必要不可欠な仕組みだと思ったのです。それでJR貨物を志望しました。 入社以降、“保全工事”部門一筋。保全の仕事は大きく分けて、土木系と電気系の二つに分かれますが、私は土木系の人間です。工具片手にレールのゆがみを検査するなどの現場業務を経て、現在は、線路等設備の更新計画立案や業務支援システムの改良を現場と連携しながら実行し、鉄道貨物輸送の安全性向上を担っています。また、ICTを活用した新しい検査手法の開発も推進しています。

  • name_画像01
  • name_画像02

鉄道貨物は、多様な人の集合知で出来ている。

思い出深いのは、入社5年目から参加した常磐線隅田川駅改良プロジェクト。東京~北海道間の鉄道貨物輸送力を増強する駅改良工事です。任されたのは、駅の営業を継続しながら旧い設備を撤去し、新しい線路やコンテナホームを造って順次切り替えていく工事。工程計画、設計、工事監督業務を担当しました。図面と現地とにらめっこし敷設ルートや工事工程を検討しては、各部門の先輩たちに意見を聞きに行く。その繰り返し。優れた線路計画は、土木系の人間だけで立てることはできません。駅業務を担う人、電気系を担う人、運行管理、営業担当・・・。様々な人の意見を聞くことで、新しい気づきを得られるのです。「この計画では電気設備と干渉してしまう」「この工事計画だと、駅の営業を滞らせてしまう」など、様々な部門の人と意見をぶつけ合いながら計画を練り上げ大プロジェクトを成功に導く、仕事のダイナミズムを体感しました。鉄道貨物という仕組みは本当に多くの人の知恵と技術を結集して出来上がっているのだなということを実感した仕事でもあり、その牽引役として携われたことを今でも誇りに思っています。 この駅改良という大きな仕事の一方で、もう一つ私が大きな達成感を得た瞬間がありました。線路保守の最前線となる職場にいた頃のこと、ヘルメットをかぶり汗と埃にまみれながら補修を終え、がっちりと固められたレールの上を通過する列車を見送ったとき、「俺達がこの線路の安全を守ったんだ」そんな誇らしい気持ちがこみ上げてきました。大きなプロジェクトを成功に導く喜びと、現場で額に汗し、レールに触れてつかみとる喜び。その二つの喜びを味わえるのがJR貨物の魅力だと、今の私は思っています。私たちが究極的に目指すのは、“何もない一日”を重ねていくこと。ここでしか得られない喜びを糧に、設備の不具合や故障なく、貨物列車が当たり前に運行されていく安心を、これからもつくり支えていきます。

name_画像02