車扱輸送

地域のライフラインを支える石油輸送

JR貨物では、車扱(タンク貨車)による石油輸送を行っています。特に、京葉・京浜・四日市地区の各製油所から群馬・長野県などの内陸部の油槽所に向け、毎日、数多くの石油専用列車が運転されており、地域の生活・産業を支える重要な役割を担っています。
国内内陸部は各製油所との距離が長く、一部危険品の通行制限がある区間もあるため、タンクローリーだけではそのすべてを賄うことがで
きません。そこで、安全性が高く、大量輸送が可能な貨物鉄道輸送が、その一翼を担っています。特に関東地方内陸地域への輸送の大半が鉄道輸送によるものです。直近では、物流の2024年問題でのタンクローリー乗務員不足による配車効率化から、京浜・京葉地区のタンクローリーが北関東圏内を主体に内陸基地利用が増加しており、輸送量に対する鉄道輸送の割合が増加しています。
東日本大震災による東北線の不通時にも、通常は運転していない線区を活用して関東から被災地へ石油を輸送し、ライフラインとしての
役割を果たしました。これからも、貨物鉄道輸送の特性を存分に発揮し、ライフラインを支え、地域社会・経済に貢献してまいります。