「運転士」を究め、その経験を
JR貨物の発展につなげたい。

松原 大樹Daiki Matsubara

経営学部 経営学科卒

関西支社 広島機関区<

PROFILE幼少期から鉄道が好きで、なかでも貨物列車の格好良さに惹かれてJR貨物への憧れを抱く。学生時代は会計学を専攻し、企業としてのJR貨物の財務分析に取り組み、「JR貨物と上場」というテーマで卒論を執筆。就職先もJR貨物を第一志望に掲げ、2019年に入社。2020年7月、広島機関区で運転士に就く機会を得て、1年に及ぶ訓練を受けて独り立ちし、現在、貨物列車の運転業務を担う。

貨物列車に魅せられ、
企業としての可能性にも惹かれた。

子供の頃から鉄道が好きでした。学生の頃、たまたま古い機関車が長大な貨車を牽引している光景に遭遇し、その力強い姿に惹きつけられました。以来、貨物列車に魅せられ、「将来はJR貨物で働きたい」という憧れをずっと抱いていました。また、大学では会計学を専攻していました。授業の中で財務面から企業の経営を分析する機会があり、JR貨物に注目したところ、コスト管理の改革などにより鉄道事業部門の黒字化を達成し、新規事業にも果敢に挑戦していることを知りました。企業として今後大きく発展する可能性を秘めていると感じ、入社を志望しました。
念願かなってJR貨物へ入社し、最初に配属されたのは、広島貨物ターミナル駅の操車業務でした。操車業務は、駅構内で機関車を誘導して貨車とつなげ(あるいは、連結し)、貨物列車が本線を走行できる状態に仕立てていく仕事です。この操車業務を1年ほど経験した後、大きなチャンスが私に訪れました。会社から「運転士に挑戦してみないか」と声がかかったのです。このチャンスはぜひモノにしたいと思い、運転士を目指すことを決意。1年程かけて動力車操縦者の免許取得のための学科講習や現場での技能講習を受け、2021年の秋から運転士として独り立ちしました。

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自分の仕事に誇りを持てる。
子どもたちにとってのヒーロー。

現場で初めて自分の運転で機関車を動かした時は、本当に感動しました。この長大な貨物列車を私が操っているのだと、運転席でとても興奮したことをいまでも鮮明に覚えています。一方で、運転経験を積むにつれて貨物列車ならではの難しさも感じています。現在、広島を中心に東は岡山(約160km)・西は下関(約230km)までの運転を担当していますが、毎回積載重量の異なる貨物列車は、実際に発車するときの感覚、ブレーキをかけた時の感覚などがその都度違うため、五感をフル活用して運転しなければなりません。まだまだ運転士として駆け出しの身なので、さまざまなシーンを経験して運転技術を向上させ、物流を確実に支えていくことに、やりがいを覚えています。また、運転していると沿線でよく子どもたちに手を振ってもらえます。運転席から手を振り返すと、飛び跳ねて喜んでもらえることも。列車の運転士に憧れる子どもたちにとって私はまさにヒーローであり、そんな誇りを感じながら取り組める仕事はそうないと思います。
当面はこの運転士の業務を究めていくことが目標ですが、ここで得た知見をもとに後輩の教育や、運転士の運用を決める交番業務、貨物列車の運行スケジュールを組んで実行する指令業務など、多彩なキャリアを経験していきたいと考えています。そして鉄道運行の現場を知り尽くしていることを自分の強みにして、将来は経営に近い立場に就き、JR貨物をさらに成長させる新規事業の企画開発などにも挑戦していきたいと思っています。

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